心と思考の学び

他人に推してもらうには — 第三者PRの科学

作成日: 2026-07-07 学びラボ 口コミ・信頼・拡散の学術研究より

自分で宣伝するより、誰かに推してもらうほうが強い。それはどんな時に起きるのか。
研究者名と年は、詳しく読みたい人向けに小さな文字で残しました。主役は「何が分かったか」です。

00まず結論

推す人にも得がある善意だけでは推してもらえない

人が誰かを推すのは、推すこと自体が自分の得になるから。自己表現・人とのつながり・役に立った感じ。この得があるときに、推してもらえる。

広がるかは条件しだい関係・見えやすさ・タイミング・見せ方

同じ推薦でも広がり方は変わる。つながりの強さ・人気の見えやすさ・出す時機・見せる形で、届く範囲が大きく変わる。

推されやすい形がある価値・分かりやすさ・証拠・物語・共有

推されやすい対象には共通点がある。語る価値があり、分かりやすく、証拠があり、物語があり、人に共有しやすいこと。

一言でいえば 第三者PR(他人が自分を推薦・拡散してくれること)は、放っておいて起きる現象ではありません。推す人にとって語る意味があり、見る人にとって信じる理由があり、見えやすく、分かりやすく、共有しやすいときに起きます。やるべきは「自分を良く見せる」ことより、他人が安心して、しかも自分の評判を損なわずに推せる形を作ることです。

01なぜ他人の言葉は強いのか

本人が「私はすごい」と言うより、他人が「あの人いいよ」と言うほうが信じられます。その理由は「信頼」の仕組みにあります。

信頼は3つの要素でできている 人が誰かを信じるかどうかは、大きく3つで決まります。能力(ちゃんとできる人か)・善意(こちらのことを思ってくれるか)・誠実さ(嘘がないか)。この3つがそろうほど、信頼されます。 出典: 信頼の統合モデル / Mayer, Davis & Schoorman (1995)

本人の発信には、どうしても利害が透けて見えます。「宣伝でしょ」と思われやすい。一方、第三者の言葉は利害が薄いぶん、善意や誠実さを感じてもらいやすいのです。だから同じ内容でも、他人が言うほうが強く届きます。

受け手が近いほど効く たくさんの研究をまとめた分析では、推す人の専門性・信頼できそうな感じ・自分と似ていること(同質性)が、口コミの「役に立った」度合いや信頼、買う気、情報の受け入れをすべて高めていました。誰が推すかが、内容と同じくらい大事だということです。 出典: 口コミの発信元の信頼性に関するメタ分析(20研究)/ Ismagilova ほか (2020)
VTuber活動でいうと 自分で「見に来て」と言うより、誰かが自分の言葉で紹介してくれるほうが新しい人に届きます。だから、ファンが推しやすい材料を用意することが近道になります。

02人が誰かを推す5つの理由

「良いものだから自然に広める」わけではありません。人は「それを話すと自分にも得がある」から話します。口コミ研究では、推す行動には次の5つの目的があるとされています。

理由1

自己表現(自分らしさを見せる)

「私はこれが好き」と示すことは、自分がどんな人かを見せる手段になる。センスや価値観の表明になる。

理由2

気持ちの調整

良かった体験を語ると、自分の気分も上がる。日本の研究でも、前向きな口コミを語ること自体が語り手の良い気持ちにつながっていた。

理由3

情報を渡す・人を助ける

「これ役に立つよ」と教えることで、誰かの役に立てる。他者を助けたい気持ちは、口コミの大事な動機。

理由4

人とのつながり

同じ話題で盛り上がると、関係が深まる。共有は会話のきっかけになり、つながりを保つ働きをする。

理由5

説得(相手を動かしたい)

「あなたも試してみて」と、相手の考えや行動を動かしたい気持ち。推すことには、この目的も含まれる。

補足

後押しになるもの

ネット上の口コミでは、人との交流・ちょっとした見返り・他人への配慮・自分の価値を上げたい気持ちが、発信を後押しすると分かっている。

出典: 口コミの機能に関するレビュー / Berger (2014)。ネット口コミの動機 / Hennig-Thurau ほか (2004)

統合フロー図 — 推薦が生まれて広がるまで

入口:4つの土台がそろう
発信者の動機 自己表現・つながり・役立ち・気持ちの調整・見返り 関係性 濃いつながり・うすいつながり・似ていること 仕組み 見えやすさ・残る・直せる・つながり表示 対象の中身 価値・分かりやすさ・証拠・物語・感情
第三者PR行動
推薦する共有する紹介する引用する
受け手の受け取り方(2つの道)
中身で判断する道手がかり(人気・肩書・共通の友達)で判断する道
一次効果(その場の変化)
信頼好意試してみるフォロー
二次効果(さらに先へ)
また共有される紹介の連鎖お客さんになる支持が定着する

受け手には2つの道があります。関わりが深い人は「中身」で判断し、関わりが浅い人は「人気や共通の友達」といった手がかりで判断します。だから、深い説明と、ぱっと分かる手がかりの両方が要ります。

03誰に広めてもらうか

つながりには2種類あります。「うすいつながり(弱い紐帯)」と「濃いつながり(強い紐帯)」。それぞれ役割が違います。

うすいつながり(弱い紐帯)遠くへ運ぶ「橋渡し」役

たまに接する知人。ちがう集団どうしをつなぐので、情報を遠くまで運ぶ。新しい人に届けたいときに強い。

濃いつながり(強い紐帯)背中を押す「説得」役

親しい間柄。実際に「やってみよう」と行動を動かす力が強い。ただし届く範囲はせまい。

出典: つながりの強さと紹介行動 / Brown & Reingen (1987)

濃いファンだけに頼る危うさ まだ知られていない対象では、親友より知人大ファンよりやや距離のあるお客さんから出た口コミのほうが、売上を動かすという結果があります。濃いファンだけに頼ると、同じ仲間内で話が閉じてしまい、外に広がりません出典: 口コミと売上のフィールド実験 / Godes & Mayzlin (2009)
「大物が推せば勝ち」ではない ものすごく影響力のある人が推しても、それだけで爆発的に広がるわけではありません。研究では、大物が起こす広がりは限られた上乗せにとどまりました。広がるには、受け取る人たちの下地と、再び共有したくなる中身の両方が要ります。 出典: 影響力ある個人と拡散 / Watts & Dodds (2007)

因果フロー図 — 何が信頼を上げ、何が下げるか

推す人に得がある承認・役立った感・関係が続く
→ 上がる →
推したい気持ち
見返り・称号がある
→ 上がる →
推したい気持ち
商業っぽさが強く見えるお金で言わされてる感
→ 下げる →
受け手の信頼(買う気も減る)
共通の友達・似ている・濃いつながり
→ 上がる →
受け手の信頼
人気表示・役に立った(helpful)・いいね
→ 上がる →
受け手の信頼
推す投稿
+ 受け手の信頼 →
試す・フォロー・また共有
VTuber活動でいうと 濃いファンとの絆は大切です。でも新規に届けたいなら、知人レベルのうすいつながりに乗ることも意識すると、輪の外へ広がりやすくなります。

04見えやすさ・人気表示・タイミング

中身が同じでも、「どう見えるか」「いつ出すか」で効き目が変わります。

初期の高評価が、後を引き上げる

32%
後の高評価が増える割合
最初に良い評価をつけると次の人も良い評価をつけやすい / Muchnik ほか (2013)
25%
最終評価の押し上げ
最後にたどり着く評価が平均で上がった / Muchnik ほか (2013)
16%
紹介客の価値の高さ
紹介で来た人は、そうでない人より価値が高い / Schmitt ほか (2011)
20〜30倍
口コミ効果の長さ
口コミの効果は広告の約20倍・メディア露出の約30倍長く続いた / Trusov ほか (2009)

ある実験で、投稿に最初から良い評価をつけておくと、後から見た人も良い評価をつけやすくなりました。その確率は32%高く、最終的な評価は平均25%上がったのです。人気の見え方は、人の行動を引っぱります。だから初期のちょっとした後押しが効きます。

人気表示は、小さいアカウントで効き方が変わる

共通の友達は「小規模」で効く 日本のInstagram研究では、単純にフォロワーが多いほうが広告への好感は高かった。ただし「共通の友達」が表示されると、フォロワーが少ないアカウントのほうが有利になる条件がありました。人気(数の多さ)と近さ(共通の友達)は、別の効き方をします。 出典: フォロワー数と共通の友達が広告効果に与える影響 / 那須優樹 (2025)

気持ちの高ぶりが、広がりを左右する

ネット上でよく広がる内容には、気持ちの高ぶり(覚醒度)が関わります。畏怖・怒り・不安のような強く高ぶる感情は広がりやすく、悲しみのような静かな感情は広がりにくい。前向きな内容は広がりやすいですが、鍵は「好き/嫌い」より「高ぶるかどうか」です。

日本では「穏やかな好意」も効く ただし文化で変わります。日本と米国を比べた研究では、日本の人は、高ぶった称賛より穏やかな好意のレビューを「より役に立つ」と感じました。「強く煽れば広がる」は、日本では当てはまらないことがあります。信頼を損なわない範囲の感情がよいのです。 出典: 拡散と感情 / Berger & Milkman (2012)。日米比較 / 覚醒度と有用性の研究
使う場面が見えると、ずっと語られる 面白さは「その場の話題」を増やしますが、続きにくい。一方「使っている場面」や「見える成果」は、その後もずっと話題にされ続けることが分かっています。日常で思い出される形になっているかが大事です。 出典: 即時と継続の口コミ / Berger & Schwartz (2011)

05推されやすい対象の8つの条件

第三者が「話したい」「紹介しやすい」「広めても自分の評価が下がらない」と思うには、対象そのものに条件があります。8つに分けて整理します。

条件1

品質 — 語るに値する満足

「良かった」を作ること。ただし不満を減らすだけでは足りない。強い満足のほうが、良い口コミを生む。「わざわざ人に話したくなる満足」を作る。

VTuberでいうと: ミスをなくすより、「今日の配信よかった」と言いたくなる山場を1つ作る。

満足と口コミ / Anderson (1998)
条件2

情報量と分かりやすさ

詳しく説明できる余地があるほど役に立つと感じられる。ただし量が多すぎてもダメ。要点をぎゅっと縮めることもできる対象が強い。

VTuberでいうと: 深く語れる魅力と、一言で言える魅力の両方を持っておく。

レビューの深さと有用性 / Mudambi & Schuff (2010)
条件3

採用しやすさ — 分かりやすく試しやすい

「知ると何が良いか」が一言で言える。前提知識がいらない。小さく試せる。成果や使う場面が見える。これらが広まりやすさを決める。

VTuberでいうと: 「何をしている人か」を一言で。初見でも入りやすい入口を用意する。

普及のしやすさ(相対的優位性ほか)/ Rogers 系の拡散理論
条件4

物語性

口コミはしばしば「物語」の形をとる。「何をしている人か」だけでは弱い。「どんな問題にどう向き合ってきたか」があると、他人が自分の言葉で語り直しやすい。

VTuberでいうと: 変化・葛藤・結果を含むエピソードを持つと、ファンが語りやすくなる。

物語への移入と推奨 / ナラティブ広告研究
条件5

差別化 — ただし逆効果に注意

「何が他より良いか」が要る。ただし逆もある。「知る人ぞ知る感」が強すぎると、見つけた人はあえて広めない。自分だけの優位を保ちたいから。

VTuberでいうと: 「教えても自分の楽しみが減らない」形の個性がよい。囲い込みすぎない。

独自性欲求と口コミ抑制 / パーソナルブランディング研究
条件6

信頼と証拠

実績・第三者の評価・作品・具体的な数字・推薦者など、証拠になるものが要る。加えて「その人らしさ・嘘がないこと(真正性)」が、強い愛着を生む。

VTuberでいうと: 飾らない正直さ・素の対話が、ファンの深い支持につながる。

信頼の3要素 / 真正性とブランド愛の研究 (2023)
条件7

感情 — 覚えられる強さを探す

感情を動かすと広がる。ただし強すぎればよいわけではない。日本では穏やかな好意のほうが役立つと感じられることもある。文化に合った強さを探す。

VTuberでいうと: 無理に煽らず、信頼を損なわない範囲で心が動く瞬間を作る。

拡散と覚醒度 / Berger & Milkman (2012)
条件8

共有しやすさ

他人が二次利用しやすい形かどうか。引用しやすい一文・画像にしやすい実績・短い要約・比較表・見せられる証拠があると、共有しやすくなる。

VTuberでいうと: 切り抜きやすい一言、スクショしやすい場面を意識して作る。

環境手がかりと継続口コミ / Berger & Schwartz (2011)

06実証研究まとめ

第三者PRについて、はっきりした結果を示した研究を平易な言葉でまとめました。効き目の大きさは、最後は自分の実データで確かめる前提です。

研究(著者・年)調べ方分かったこと
Berger & Schwartz (2011)日常会話・実地実験・実験室面白い対象はその場の話題を増やすが、続きにくい。使う場面や見える形は、その後もずっと語られ続ける。
Berger & Milkman (2012)新聞記事の分析+実験前向きな内容は広がりやすいが、鍵は気持ちの高ぶり。畏怖・怒り・不安は広げ、悲しみは減らす。
Brown & Reingen (1987)実際の人間関係の分析うすいつながりは集団の橋渡しに、濃いつながりは紹介の起動と影響力に強い。
Babić Rosario ほか (2016)96研究をまとめた分析ネット上の口コミと売上の間には、小さいが確かなプラスの関係がある。似ている人からの発信ほど効く。
Trusov ほか (2009)SNSの時系列分析口コミの効果は、広告のおよそ20倍・メディア露出のおよそ30倍も長く続いた。
Muchnik ほか (2013)ニュースサイトでの実験初期の良い評価は、後の良い評価を32%増やし、最終評価を平均25%押し上げた。
Schmitt ほか (2011)銀行の客 約1万人を3年追跡紹介で来た客は、そうでない客より少なくとも16%価値が高く、続きやすい。
Van den Bulte ほか (2018)紹介プログラムの実データ紹介客が高収益なのは、相性が良く、紹介者が続く間の後押しがあるから。長く使う紹介者ほど良い客を連れてくる。
Mudambi & Schuff (2010)Amazonレビュー1,587件レビューが詳しいほど役に立つ。実際に体験する商品では、極端でない中庸な評価が役立つ。
那須優樹 (2025)日本での実験(2種類)フォロワーが多いほうが広告への好感は高い。ただしフォロワーが少ないときは、共通の友達が効く。
Anderson (1998)米国・スウェーデンの満足度データ満足と口コミの関係は非対称。不満の客のほうが多く語るが、その差は言われるほど大きくない。
Ismagilova ほか (2020)20研究をまとめた分析専門性・信頼できそうな感じ・自分と似ていることは、口コミの役立ち・信頼・買う気・受け入れをすべて高める。
この表から言える4つのこと
  • 中身が良いだけでは足りない。人気・共通の友達・肩書・写真・引用できる推薦文が入口として効く。
  • 濃い関係だけでは輪が閉じる。知人レベルの橋渡しの道も持っておく。
  • ほめ言葉ばかり一色に並べると、かえって信じてもらえないことがある。
  • 紹介者は数より質。長く使う人・関わりの深い人の紹介ほど、良い客につながる。

07測る指標

第三者PRを増やしたいなら、何を測るかが大事です。量だけ追うと、短期の上振れや単発の企画に振り回されます。測定は4つの層に分けます。

① 出力(どれだけ語られたか)

発話量・実際に推した人数(ユニーク推奨者数)・どれだけ違う集団へ散らばったか(拡散の広がり)。同じ100件でも、仲間内で閉じた100件と、複数の集団に広がった100件では意味が違う。

② 中間(どう受け取られたか)

「役に立った(helpful)」率・保存率・引用率。加えて、推す人の専門性や信頼、似ている感じ、その人らしさへの信頼の知覚。定期的なアンケートで、発話量とは分けて見る。

③ 行動(実際に動いたか)

「おすすめしたい度(NPS)」=友人に薦めたい人の割合から、薦めない人の割合を引いた数。加えて、紹介からの登録・購入への転換、紹介からのフォロー率、来た人が残る割合。

④ 経済価値(どんな価値を運んだか)

紹介で来た人の価値・続く割合・やめる割合。第三者PRは「知ってもらう施策」だけでなく、「質の高い関係を連れてくる施策」として測る。

国際的な広報測定の団体(AMEC)の枠組みでも、活動量を数えるだけでなく、効果を示す指標へ進むべきだとされています。

推奨する指標(KPI)

指標意味なぜ見るか
おすすめしたい度「人に薦めたい」と答える人の割合(NPSと併用)これから推してくれる人の量を直接つかめる。
実際に推した人数一定期間に本当に推薦・共有した人の数発話が一部の熱心な人に偏っていないか分かる。
発話量推薦・共有・引用・紹介の投稿の総数量の把握に必要。ただしこれ単独では足りない。
拡散の広がり発話がどれだけ違う集団に散っているかうすいつながりによる橋渡しがうまくいったか分かる。
役に立った度「役に立った(helpful)」率・保存率・引用率「見られた」ではなく「役立った」を測れる。
信頼の知覚専門性・信頼・似ている感じ・その人らしさの評価第三者PRが受け入れられる条件そのもの。
紹介からの転換紹介で来た人の登録・購入・問い合わせの割合推薦が実際の行動につながったか分かる。
紹介客の価値紹介で来た客の平均価値・続く割合・やめる割合第三者PRの経済的な価値を示せる。
評価のばらつき良い・悪いの比率、評価の散らばり良い評価一色は、かえって信頼を損なうことがある。
反応の速さ公開の後、どれだけ早く他人の発話が生まれたか出すタイミングの設計が良かったか見られる。

08やることチェックリスト

研究から言える実務のポイントを、砂糖さん向けに噛み砕きました。

推してもらうための10か条
  • 「誰に推されたいか」を2種類で分ける。 濃いつながりは背中を押す役、うすいつながりは遠くへ運ぶ役。同じ材料では両方をうまく狙えない。
  • 自分の価値を一文にする。 「何が他より良いか」「誰に合うか」「見える成果は何か」の3点で。説明が複雑だと広がらない。
  • 他人が使える証拠を別に用意する。 短い引用文・数字・実績の画像・具体例・比較表。深い中身と、短い共有素材の両方が要る。
  • 「使った場面」「役に立った場面」を見せる。 見える形は、その場だけでなく、ずっと語られ続ける後押しになる。
  • 語りやすい物語を持たせる。 静的な自己紹介だけでなく、変化・葛藤・結果を含む話にする。
  • 見返りは現金より、称号・先行体験・仲間入り・お互いの承認を優先。 現金は発話量を増やしても、信頼を傷つけやすい。
  • 報酬つきの紹介を使うなら、正直に開示する前提で。 一方的なほめ言葉を求めない。商業っぽい称賛ほど反発される。
  • 少しの批判や留保を消しすぎない。 ほどよい異なる声は、かえって信頼を支えることがある。
  • フォロワー数だけで評価しない。 小さくても、共通の友達や近さが見える推薦者は強い。
  • 測るときは全体の言及数だけにしない。 決めた推奨者グループ・おすすめしたい度(NPS)・役に立った率・紹介の転換・紹介客の価値を組み合わせる。

09正直な限界

この記事の元になった研究には、次のような限界があります。うのみにせず、目安として使ってください。

読むときに気をつけること
  • 個人を直接扱った研究は少ない。 元になった多くは、商品・サービス・レビュー・紹介プログラムの研究。それを「個人にも当てはまる一般の仕組み」として応用している。
  • 文化で変わる。 どんな感情表現が良いかは文化しだい。日本では、高ぶった称賛より穏やかな表現のほうが役立つと感じられることがある。「その人らしければ必ず広がる」「感情が強いほど広がる」は言いすぎ。
  • 人気の見せかけは歓迎されない。 初期の評価を操作すると後の評価は大きく歪む。歓迎されるのは証拠にもとづく見える化であって、見せかけの人気づくりではない。
  • 個人ならではの論点はまだ未整理。 職業のルール・人柄の評価・長い評判づくり・私生活との線引きなどは、これから研究が進む領域。
まとめ 第三者PRは「良い人なら自然に起きる」ものではありません。推す人に語る意味があり、見る人に信じる理由があり、見えやすく、分かりやすく、共有しやすいとき起きます。自分を良く見せることより、他人が安心して、自分の評判を損なわずに推せる形を作ることが本筋です。